
90回選抜野球


<新聞報道> 第103回全国高校野球選手権大会最終日は29日、甲子園球場で決勝が行われ、智弁和歌山が智弁学園(奈良)に9-2で勝ち、00年以来21年ぶり3度目の優勝を果たした。NHKの高校野球中継で解説を担当した前田正治氏(64)がこの試合で、約20年務めた解説を退任した。中継の最後に「この試合をもって、NHKの解説を退かれることになりました。平成14年、2002年のセンバツから解説に加わっていただきました」と紹介されると、前田氏は「特にまず多くの球児から本当にたくさんの感動と勇気をいただきました。そして、高校野球ファンの方々とNHKの皆さんのおかげで20年近くの長い間解説を務めさせていただきました。解説を通じて、多くのことを学ばせていただきましたし、自分にとって大きな財産になったと、感謝の言葉しかありません。ありがとうございました。ご挨拶させていただく時間を設けていただきまして、感謝しております」と別れの挨拶を述べた。前田氏は大阪・明星高から関大を経て、社会人野球・日本新薬で投手としてプレー。日本新薬監督も務めた。選抜では選考委員を務める傍ら、甲子園では2018年夏の決勝・大阪桐蔭-金足農を始め、春夏通じて多くの試合の解説を担当した。<2018.3.5 毎日新聞> 社会人野球の名門・日本新薬の前田正治元監督 (60) が3月3、4の両日、センバツに出場する由利工を訪れ、野球部員に投球術などを指導した。大舞台を控える選手たちは、前田さんに質問しながら投球動作を入念に確認した。 前田さんは、県の高校野球強化プロジェクトでアドバイザーとして活動し、センバツ出場校を決める選考委員も務めている。 3日は前田さんが見守る中、投手6人が投球練習を行った。前田さんは 「(投球動作の途中で) 目線が上がらないように」「打たせて取るためには、ストライクを優先することが重要」 などと修正点を伝え、捕手の選手たちもメモを取って学んだ。 前田さんから 「甲子園で勝てるピッチャー」 と太鼓判を押された佐藤亜蓮投手 (2年、大内) は、「アドバイスを受けたばかりでまだぎこちないが、早く打者に投げて試したい」 と手応えを感じていた。 ※平成23年1月24日(月)、高校野球強化プロジェクト委員会初会合 (秋田県教育委員会)、構成は委員11名 (県野球協会、県高野連、県軟式野球連盟等県内野球関係団体から11名) とアドバイザー6名 (大藤敏行氏、前田正治氏他4名)。









-近畿一般枠 6校初戦突破-
センバツ3回戦 花巻東1-0彦根東(延長10回サヨナラ)
秋田東 → 明徳館、大曲東 → 秋田修英

創成館、丸子修学館、遊学館、如水館、志学館、岡山学芸館、国士舘、角館


象潟小・上浜小・上郷小が統合し平成30年4月1日象潟小学校に。<新聞報道> 21世紀枠でセンバツに初出場した由利工 畑山陸翔主将 (新3) と日大山形 近藤皓介投手 (新3) は、秋田県にかほ市で同じ上郷小学校に通っていた。同小は統廃合で今月閉校するため、卒業生の 「ダブル出場」 が寂しさを感じる地域の人たちを元気付けている。24日、由利工は日大三に敗れたが、畑山主将は 「地元の人たちに全力で楽しんでいる姿を見せられた」 と話した。 2人の母校は田んぼに囲まれ、冠雪した鳥海山を望むのどかな地域にある。小学3年で一緒に地元の野球チームに入ると、小柄な畑山主将が捕手となった。 上郷小は当時から1学年1クラス。閉校してもおかしくないとうわさされていた。「野球ですごい記録をつくって 『上郷小』 をみんなに覚えてもらおう」。幼いバッテリーは目標を立てたが、達成できないまま卒業した。 2人が巣立って5年がたち、全校生徒が61人まで減った上郷小は来年度から別の学校に統合され、142年の歴史に幕を閉じることになった。同小OBで、小学生の2人に野球を教えた新田豊晴さん (71) は、子供の声が聞こえなくなる寂しさから閉校に納得していないが、「学校がなくなる代わりに2人が大きな舞台に立つ。特別な意味があるかも」 と話す。 2人の小学校の担任で、今も同小で教壇に立つ菱刈奈保子さん (52) も 「小さな学校で学んだ子でも努力すれば夢はかなうと証明してくれた。転校を前に不安を抱える在校生を勇気付けてくれている」 とほほ笑む。 スタンドで見守った父畑山千代己さん (55) は 「近所の人にも 『感動した』 と言ってもらえた」 と話した。【川口峻、的野暁】

-佐藤亜蓮 投球回8、球数134、被安12、被本1、奪三1、与四死5-









<毎日新聞> 攻撃力。昨年10月、初出場した東北大会。初戦となった2回戦の弘前東(青森)戦で、こんな場面があった。8回終了時で2点差をつけられ、迎えた9回表の攻撃。4連打で2死満塁の好機をつくった。そこで3番の木村裕太内野手 (2年) が打席へ。ベンチのナインから大きな声援を受けた。初球を捉え、走者一掃となる左越え3点適時打を放ち、大会初勝利をたぐり寄せた。チームメートに 「人が見ていないところで、夜遅くまでバットを振っている」 と評される練習の虫。その努力が結実した。 昨秋、好機で集中打が生まれ、何度も勝利につながった。前述の弘前東戦だけでなく、県大会の能代戦でも七回に5連打を集めて逆転した。集中打を呼ぶ粘り強さは、どこから来るのだろうか。 渡辺義久監督 (39) は 「いい流れが来たとき、『打ってやる』 と強い気持ちで打席に入っている」 と前向きな心構えが奏功したと語る。木村内野手は 「 『後へつなぐ』 をいつも意識しています。後ろの打者を信頼していますから」 と、チームの一体感に起因すると明かした。 昨秋の計10試合では計40得点を挙げた。だがチーム打率2割7分1厘とセンバツ出場校のなかで上位とはいえない。犠打飛41本を記録したように、小技を駆使して走者を確実に進塁させ点に結び付けるスタイルが定着した。 だが甲子園で安打を重ねるのは容易ではない。渡辺監督は初の東北大会で強豪校の打撃力を痛感。さらに昨年11月、全国各地区の優勝校が頂点を目指す明治神宮大会を視察し、一層危機感を強めた。「甲子園では、打てる球は1打席で1球くらいかもしれない」 取り組んだのはまず筋トレ。筋力をつけることで、打撃フォームのブレを減少させる狙いだ。またバットスイングの速度を上げるため、素振りの際あえて軽いバットを使った。細いバットでテニスボールを打ち込み、ファウルにならないようボールを芯で捉える練習を重ねるなど、工夫を凝らした。打ち損じを減らすことを心掛けた。 4番・石原龍之介外野手 (2年) は 「スイングの速度が昨秋から10キロほど上がった」 と手応えを口にする。秋には代打などで起用され、打率6割超を記録した矢野夢翔内野手 (同) は 「相手の外野手がバックしても、打球がそれを越えるようになった」 と話す。練習の成果が出つつあるようだ。 渡辺監督は 「パワー、技術とにも秋に比べると格段に向上した」 と語る。強豪ひしめく甲子園で、レベルアップした打線に期待がかかる。