
21世紀枠


全国各都府県高野連 推薦 →12月 北海道含む計9校選出 →1月27日 出場3校選出


<日刊スポーツほか新聞報道> 来春の第95回記念選抜野球大会(3月18日開幕、甲子園球場)の21世紀枠の地区候補9校が発表された。この中から来年1月27日の選考委員会で3校が選出される。<北海道> 稚内大谷(私)今秋の名寄地区代表決定戦ではコールド勝ちで北海道大会進出を決めた。2回戦の立命館慶祥戦ではシーソーゲームの末に延長10回サヨナラ負けを喫したが、北海道大会16強入りを果たした。日本最北端の私立校で、これまでに同校の甲子園出場経験はなく名寄地区からも初の甲子園出場を目指している。<東北> 由利(県、秋田)今秋の秋田大会では、今夏甲子園出場の能代松陽にこそ敗れたが準優勝。東北大会では初戦の弘前東戦で16安打9得点と快勝し、準々決勝で今夏甲子園4強入りした聖光学院相手に激闘。延長11回にスクイズを決められてサヨナラ負けを喫したが、2-3と強豪相手に勝利まであと一歩とした。甲子園出場経験はなく、3年前にも秋田県の21世紀枠推薦校に選ばれた。<関東・東京> 石橋(県、栃木)今秋の栃木大会では、3試合連続で2桁得点を奪ってコールド勝ちする一方で、準決勝までの4試合で3失点と堅守も光る。準決勝で青藍泰斗に敗れたが、20年秋以来の県4強入りを果たした。近年は17年春や16年秋なども県4強入りしており、16年と20年にも関東・東京地区の候補校に選出されたが、センバツ切符はつかめなかった。甲子園出場経験はない。<北信越> 氷見(県、富山)今夏の富山大会準決勝で高岡商に11-12と乱打戦の末敗れて、甲子園出場を逃した。しかし、秋の富山大会では1試合平均12.8得点と圧倒的な打力で優勝。北信越大会では1回戦・遊学館(石川)戦でプロ注目の青野拓海投手が延長12回を投げて完封勝ちするなど、8強入りを果たした。甲子園には65年夏と93年春の2度出場している。<東海> 木本(県、三重)学校は過疎化が進む三重県南部の熊野市にある。部員13人ながら今秋三重大会では、3回戦で甲子園出場経験のある白山にコールド勝ち。3位決定戦では東海大会8強入りした海星に敗れたが奮闘した。甲子園の出場経験はない。<近畿> 小野(県、兵庫)今秋兵庫大会では甲子園春夏通算8度出場の神港学園や今夏兵庫大会4強入りの加古川西などを破りベスト8に進出。準々決勝では近畿大会8強に入った社に敗れたが、2-3とロースコアの接戦を演じた。甲子園の出場はないが、放送部が全国大会常連校で夏の甲子園の開閉会式の司会を担当することも多い。また、東大や京大などの難関大学へも輩出する進学校としても知られる。<中国> 神辺旭(県、広島)今秋の広島大会では接戦を勝ち上がった。準決勝まではすべて1点差ゲームをものにした。準決勝では甲子園常連校の広島商に3-5で敗れたが、中国大会に進出。1回戦のおかやま山陽戦では、のべ8人の継投で食らいついた。甲子園出場経験はない。<四国> 城東(県、徳島)今秋の徳島大会では準々決勝まですべてコールド勝ち。四国大会出場をかけた3位決定戦で強豪の徳島商に敗れたが、4-5と接戦だった。甲子園出場経験はないが、19年秋にも四国大会ベスト8入りして四国地区の21世紀枠候補校に選ばれている。22年に学校は創立120周年を迎えた伝統ある学校で、瀬戸内寂聴さんの母校でもある。<九州> 高鍋(県、宮崎)今秋の宮崎大会では、接戦をものにして勝ち進んだ。決勝では宮崎商に敗れて準優勝だったが、九州大会に出場。1回戦では今夏甲子園に出場した明豊(大分)に及ばなかったが、先発した山床が9回2失点と力投した。甲子園には春夏通算10度出場し65年夏に4強入りしているが、98年春を最後に遠ざかっている。ラグビー部が花園常連校で今年も出場が決まっている。
大館桂桜 部員の不祥事を理由に推薦辞退


8強に進出するなどチーム力が向上している、ボランティアで除雪するなど地域に貢献している
秋田県高野連(尾形徳昭会長)は11月9日、来春の第94回選抜大会の21世紀枠に大館桂桜を推薦すると発表。同校の推薦は2年連続2度目。選出されれば春夏を通じ初の甲子園出場となる。大館桂桜は今秋の県大会準優勝。秋季東北地区大会は初戦の2回戦で聖和学園(宮城)に競り勝ち、準々決勝は八戸工大一(青森)に逆転負けしたが8強入りした。<2016.4> 平成28年4月1日、県立大館桂高校、県立大館高校、県立大館工業高校が統合して「秋田県立大館桂桜高校開校」。<2012.11.08> 秋田県高校野球連盟は、平成25年春の第85回記念選抜高校野球大会の「21世紀枠」に今秋の東北大会で初勝利を挙げた大館工を推薦。同校は昭和28年に花岡工高として創立(同年野球部創部)され、春夏を通じて甲子園出場経験はない。今秋の県大会で第3代表決定戦を制し、初の秋季東北大会出場を決めた。同大会では1回戦で宮城県3位石巻商に5-1で快勝、2回戦で準優勝福島県1位聖光学院に0-2で惜敗。「専用グラウンドがない中、他の運動部と共同使用するというハンディを克服した」ことなども推薦理由。平成25年は記念大会のため、出場校は、来年1月25日開催の選考委員会で、一般選考30校、21世紀枠4校、神宮大会枠1校、東北絆枠=大会特別枠=1校の36校(例年32校)を選出。<平成24年秋季大会 大館工 登録選手> 伊藤和喜(2、大館一)、小林真生(2、下川沿) 、貝森龍之介(1、比内)、成田悠大(2、鷹巣)、 伊藤和希(2、大館二)、齊藤慎也(2、上小阿仁)、菅原拓馬(2、大館一)、○ 斎藤翔(2、下川沿)、山崎龍之介(2、大館一) 、本多竜之介(2、大館東)、角勇太(1、十和田)、安藤僚哉(1、大館南)、佐々木尭資(2、藤里) 、小林知輝(1、下川沿)、大坂谷翔(2、大館南)、藤盛海斗(2、花岡)、照井雅也(2、大館一) 、藤田慎太郎(1、大館一)、成瀬大樹(2、下川沿)、菅原友飛(2、比内)、[責] 庄司潤一、[監]岩谷裕士、[記]日景舞(2、大館東)。


12/13 各地区選出9校決定 → 1/24 選考委員会 出場3校選出











<毎日新聞> 攻撃力。昨年10月、初出場した東北大会。初戦となった2回戦の弘前東(青森)戦で、こんな場面があった。8回終了時で2点差をつけられ、迎えた9回表の攻撃。4連打で2死満塁の好機をつくった。そこで3番の木村裕太内野手 (2年) が打席へ。ベンチのナインから大きな声援を受けた。初球を捉え、走者一掃となる左越え3点適時打を放ち、大会初勝利をたぐり寄せた。チームメートに 「人が見ていないところで、夜遅くまでバットを振っている」 と評される練習の虫。その努力が結実した。 昨秋、好機で集中打が生まれ、何度も勝利につながった。前述の弘前東戦だけでなく、県大会の能代戦でも七回に5連打を集めて逆転した。集中打を呼ぶ粘り強さは、どこから来るのだろうか。 渡辺義久監督 (39) は 「いい流れが来たとき、『打ってやる』 と強い気持ちで打席に入っている」 と前向きな心構えが奏功したと語る。木村内野手は 「 『後へつなぐ』 をいつも意識しています。後ろの打者を信頼していますから」 と、チームの一体感に起因すると明かした。 昨秋の計10試合では計40得点を挙げた。だがチーム打率2割7分1厘とセンバツ出場校のなかで上位とはいえない。犠打飛41本を記録したように、小技を駆使して走者を確実に進塁させ点に結び付けるスタイルが定着した。 だが甲子園で安打を重ねるのは容易ではない。渡辺監督は初の東北大会で強豪校の打撃力を痛感。さらに昨年11月、全国各地区の優勝校が頂点を目指す明治神宮大会を視察し、一層危機感を強めた。「甲子園では、打てる球は1打席で1球くらいかもしれない」 取り組んだのはまず筋トレ。筋力をつけることで、打撃フォームのブレを減少させる狙いだ。またバットスイングの速度を上げるため、素振りの際あえて軽いバットを使った。細いバットでテニスボールを打ち込み、ファウルにならないようボールを芯で捉える練習を重ねるなど、工夫を凝らした。打ち損じを減らすことを心掛けた。 4番・石原龍之介外野手 (2年) は 「スイングの速度が昨秋から10キロほど上がった」 と手応えを口にする。秋には代打などで起用され、打率6割超を記録した矢野夢翔内野手 (同) は 「相手の外野手がバックしても、打球がそれを越えるようになった」 と話す。練習の成果が出つつあるようだ。 渡辺監督は 「パワー、技術とにも秋に比べると格段に向上した」 と語る。強豪ひしめく甲子園で、レベルアップした打線に期待がかかる。