anh延岡学園の野球部員だった元生徒(18)が2022年、監督からの暴言や雑用の指示が原因で自殺を図り退学を余儀なくされたとして、運営する学校法人と監督に計約690万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、宮崎地裁延岡支部は3月4日、請求を棄却した。判決理由で、病院での医療記録に触れ「部における不満や悩みを述べる一方、監督の暴言などについて具体的に述べた記載は見受けられない」と指摘。雑用に関し「頻繁ではなく、殊更原告を選んで指示したものでもない」と判断した。<2023.1.20> 延岡学園高校(学校法人延岡学園、宮崎県延岡市)野球部の監督から度重なる暴言などを受け、精神的苦痛から自殺未遂をしたとして、部員だった元生徒が当時の監督と学園を運営する学校法人を相手取り、約700万円の損害賠償を求める訴訟を宮崎地裁延岡支部に起こした。提訴は昨年12月12日付。訴状によると、元生徒は2022年7月に部員が生活する寮の寮長に指名されたが、その時期に就任した監督兼部長に、寮生たちの前で「お前調子にのってんのか。クソガキ」「いつまで言い訳するんや」などと罵倒され、練習中は飲み物を買いに行かされるなど使い走りとして扱われたと主張。8月に自分が暮らす寮のトイレで首にタオルを巻いて自殺を図り、その後医師に適応障害と診断され、10月末に退学したという。学校側は取材に対し、野球部関係者らからの聞き取りから「そのような事実はなかった」と主張。「裁判で全面的に争う」としている。