<新聞報道、全文紹介> 長野県高野連は24日、南長野運動公園野球場で緊急会見を行い、20日に行われた篠ノ井-日本ウェルネス長野(4回戦=南長野運動公園野球場)での不適切な対応に関し、状況を説明した上でミスを認め謝罪した。加藤尚也同野球連盟会長(61)が会見冒頭で「審判及び、記録員の不適切な対応、そして運営上の不適切な対応を深くおわびいたします。申し訳ありませんでした」と、深く頭を下げ、日本ウェルネス長野と篠ノ井の両校の選手以下監督、部長、学校関係者に謝罪した。不適切な対応があったのは7回表、篠ノ井の攻撃。先頭打者へのボールカウントの誤認がきっかけだった。先頭打者に対するカウントは以下の通り。<1>見逃しストライク<2>ファウル<3>ボール、ここで日本ウェルネス長野の捕手が、カウント1-2だと球審に間違いを伝えたが、ここで球審とボールカウントを操作する担当者の間であいまいなまま進行してしまう。1-2と表示すべきところで、2-1と誤表示したまま投球が進んでしまう。<4>見逃しストライク(本来ならここで三振も、誤表記に従いカウント2-2に)<5>ボール<6>ボール、6球目のボールによって四球となった。ここで日本ウェルネス長野のベンチから三振ではないかとの疑問の声があがったが、審判団でも明確に間違いを正すことができず、さらに記録員もこの間違いを訂正することができず、記録は四球として試合は続行された。試合は3-2で篠ノ井が勝利した。この初歩的なミスについて加藤会長は「あってはならないことで、選手に何て説明をすればいいのか、私は最初にこの事実を知った時には怒りがこみあげてきた。しかし、本当に被害を受けたのは両校の選手であり、準々決勝が終わった区切りの時点で、現状で分かっている部分について説明し、おわびをすることにしました。また、ここまで対応が長引いた不手際も陳謝いたします」と、沈痛な表情で状況を説明した。試合を担当した球審と記録員には厳重注意を与え、この大会での職務から外す。そして、長野高野連の会長、専務理事ら長野大会を運営する責任者への対応は「この問題の処理について、今後の状況を見てから判断します」と説明した。22日に加藤会長が日本ウェルネス長野を訪れ、責任教師、中原監督に事情説明し謝罪した。同校からは多くの支援者がいる中での基本的なミスに対し、釈然としない関係者もいることから、今回の謝罪会見を行うことで、長野高野連がミスを認め、深く反省し、再発防止に全力で取り組むことを伝える決断に至った。なお、この打席について、加藤会長は「記録上は四球の扱いのままになる」と説明した。「特に日本ウェルネス長野のみなさんは、気持ちの整理もつかない中で、本当によく最後まで戦ったと思います。その健闘を心からたたえたいと思います」。直接ミスをしたのは当該の球審であり、それを指摘できなかった他の審判員、また記録員ではあるが、ストライク3球で三振という野球の根本的なルールを正確に実行できなかったこと。それが球児が甲子園をかけた夏の大会だったことを含め、加藤会長は何度も謝罪の言葉を述べ、両校の選手に対し「高校生の試合でこういうことをしてしまい、本当に申し訳ない。おわびの言葉もありません」と、終始謝罪の姿勢を続けていた。
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