toda東海大相模1年山内教輔選手新チームで4番レフト。<2021.4.04、Full Count> https://full-count.jp/ 今夏の高校野球で注目されるのが武蔵狭山ボーイズ出身の山内教輔投手だ。柔らかなバットコントロールから飛距離135メートルをかっ飛ばすパワーと、“お化け”と評されるスライダーを武器とする最速138キロ左腕。この4月から選抜高校野球大会で10年ぶりに全国制覇した東海大相模高に進む15歳の二刀流に迫った。【 文・写真 / 小谷真弥 とても15歳のパワーとは思えない。山内は身長177センチ、体重78キロ。決して大きな体ではないが、しなやかな身のこなしから快音を飛ばす。右翼90メートルの位置に高々とそびえ立つ高さ30メートルの防球ネットも超えて、近隣施設に直撃してしまうほどだ。「いつも監督から『ネットを超えたら弁償だぞ』と冗談で言われたりしていました。高校では1年生からスタメンを勝ち取って、甲子園は1年夏から全部出たいです。甲子園で優勝することが目標です」エンゼルス・大谷翔平投手とそっくりの生い立ちだ。父・英雄さんは横浜大洋ホエールズに所属した元プロ野球選手で、母・牧子さんは元体操選手で国体出場歴を持つ。教輔は男5人兄弟の四男として生まれた。「お兄ちゃんに負けないように、追い越せるように練習してきました」。6歳離れた三男・啓輔さんら兄たちに追いつけ追い越せで白球を追ったという。育った環境は父と兄が社会人野球の選手、母がバドミントンの国体選手だった大谷とそっくりだ。父・英雄さんは1軍登板こそかなわなかったが、引退後に広岡達朗氏、中西太氏らプロ野球OBの講習会などに参加。2009年WBCでは中国、台湾を相手に打撃投手を務めた。そんな父からの学びは大きい。「小学校6年生の時に『バットを内側から入れろ』と言われました。それまで力んでしまって飛距離も出なかったんですけど、バットをしならせる感覚を出てきました」。中学通算33本塁打をマークし、打率も4割を超えるハイアベレージを残した。英雄さんは「私よりいい選手だと思います。一発もあるし、打率も残せる。野手なら中日の福留孝介選手のような打撃が理想」とエールを送る。投手としては「お化けスライダー」を持つ天才サウスポーとしてテレビ番組にも出演。高校進学時には甲子園常連校など40校を超える高校からスカウトされた。ハートも熱い。「周りにはすごい選手がたくさんいて、自分はまだまだと思っています。小野勝利くんのパワーには自分も刺激を受けています。5人兄弟で親に苦労させている。自分がプロになって親を楽にしたいです」。将来の夢もはっきりしている。「大谷翔平選手みたいになりたいです。父が大洋ホエールズだったのでベイスターズか、スワローズJr.だったのでヤクルトでプレーできればと思います。投球より打撃が得意だと思っているので、プロで本塁打王を取ってみたいです」。今夏から注目の逸材だ。※山内教輔(やまうち・きょうすけ)2005年10月25日、埼玉・和光市生まれ。小学1年から白小クラブで本格的に野球を始め、小学6年時にスワローズJr.でプレー。武蔵狭山ボーイズでは1年秋から4番を打ち、2018年ボーイズ選手権で準優勝。ジャイアンツカップのベスト8進出に貢献した。高校進学を見据えて外野手にも挑戦中。好きな芸能人はティモンディ。「テレビ出演で緊張していた時によく話しかけていただいた。もっと好きになりました」。身長177センチ、体重78キロ。血液型はO型。好きな食べ物は焼き肉(豚肉)。左投げ左打ち。