秋田商 石川陸斗投手 中央学院大進学。<2020.7.9> スポルティーバ厳選 / 新型コロナウイルスの影響により毎年夏に甲子園で開催される「全国高等学校選手権大会」が中止となり、その代わりに、各都道府県は独自の代替大会を開く。秋田では7月9日から独自大会「2020県高校野球大会」を開催。活躍が期待される選手たちを紹介する。明桜の3年生右腕トリオは、いずれもがドラフト候補の逸材だ。最速141キロの長身右腕である佐々木湧生(ゆう)は、高校入学直後から公式戦に登板してきた経験値の高い投手。ストレートに加え、キレ味鋭いスライダーを交えて三振を奪うピッチングが持ち味だ。145キロに迫る速球と多彩な変化球を操る長尾光は、1年秋から登板機会を得て実戦派として評価が高い。そして、もう一人の右腕・橘高(きったか)康太も成長し続けている。昨秋の東北大会では、初戦の仙台育英戦で2点ビハインドの7回表から登板。同イニングを無失点に抑えると、8回表には自己最速となる146キロをマーク。仙台育英の強力打線に対して、速球を中心に真っ向から挑む強気のピッチングを見せた。 結局、延長回を含む5回を投げて自責点3と打ち込まれたものの、高いポテンシャルを印象づけた。橘高は試合後に「勝てる投手になりたい」と抱負を述べたが、佐々木、長尾とともに切磋琢磨し、着実にレベルアップしてきた。歴代、好投手を輩出している秋田商には、180センチのエース右腕・石川陸斗がいる。昨秋の県大会は、由利との3位決定戦で被安打5本の完封勝利を収めた。東北大会は東奥義塾(青森)との初戦で打ち込まれ本領発揮とはいかなかったが、能力は秋田トップクラスと言えるだろう。大曲の田仲陽稀(はるき)も才能豊かな右腕だ。130キロ台後半の速球とスライダーが投球の軸。昨秋の県大会初戦で金足農業を相手に12奪三振を記録した。打者は、長距離砲の2人に注目したい。まず、昨春県大会で準優勝、昨夏県大会で4強と安定した戦績を残してきた能代の主砲・小林日出(ひづる)。身長184センチ、体重90キロ台のパワーヒッターで、全チームから主軸として活躍してきた。小林は力強いスイングが持ち味で、今年に入り確実性も増し打撃の質を上げている。花輪の阿部祐希は、強肩捕手としても注目される長距離砲。身長182センチの恵まれた体を活かした力強い打撃は県内指折りで、今季初戦となった十和田との練習試合ではサイクルヒットを記録。冬を越えて磨きのかかった打撃でチームを牽引している。そのほか期待がかかるのは捕手と投手の "二刀流" で活躍する由利の佐藤哲矢。打っては四番を務め、昨秋は同校初となる県4強の立役者となった。投げては、130キロ台後半のストレートを投げ込む右腕として注目が集まる。昨秋の県優勝を果たした能代松陽は、左の強打者である森岡大翔と体重3ケタの右の長距離砲・山田柊斗が中心選手。そして、昨夏の代表となった秋田中央の新堀文斗は、走攻守三拍子がそろうリードオフマン。一番・ショートで出場した昨夏の甲子園では無安打で実力を示せなかったが、そのプレースタイルには将来性を感じる。佐々木亨 ● 文 text by Sasaki Toru
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