キーホルダー48,700個の発送開始。<2020.6.9> 虎から全国の高校球児へ-。阪神と阪神甲子園球場が6月8日、日本高野連に加盟する野球部の3年生全部員を対象に、「甲子園の土」キーホルダーを贈ることを発表した。今年は新型コロナウイルスの影響で、センバツに続き、夏の甲子園も中止となった。阪神矢野燿大監督(51)、コーチ、選手は以前から「高校球児のために何かできることはないか」と模索。キーホルダーに入っている甲子園の土の一部を、矢野監督、コーチ、選手と、阪神甲子園球場、阪神園芸、球団職員らが直接グラウンドで集めるという。矢野監督は「阪神球団、甲子園球場、そして我々チーム一同から、この甲子園の土キーホルダーをお贈りすることになりました。最後の夏に、甲子園出場に挑戦する機会さえなくなってしまった全国の高校3年生のみなさんに、現状を受け入れられないであろう方々もいる中で、なにか少しでも前を向いてもらえることができないかと考え、選手、裏方みんなでエールの想いを込めて土を集め、お贈りします」とコメントした。さらに、矢野監督は甲子園の土の一部をチーム、関係者が直接集めることになった背景や、そこに込める思いも詳細に語った。「何かしたいというみんなの思いがあった。今回その思いを実現できるのは阪神ならではのことだと思った。みんな気持ちよく『よしっ、やりましょう!』と一致団結して賛同してくれました。僕たちが土を集めることで、そのキーホルダーの中に僕たちの思いも入って球児に届いてほしい」。贈呈対象は日本高野連に加盟する硬式野球部と軟式野球部の3年生。日本高野連のデータを踏まえると、5万人近くが対象となる可能性がある。日本高野連のデータでは、本年度は調査が終了しておらず未発表だが、昨年5月時点で加盟校は硬式3057校、軟式416校。当時2年生部員(現3年生)は硬式4万7027人、軟式2849人となっている。なお、キーホルダー制作費の一部は、矢野監督、コーチ、選手一同が出し合うことにもなっている。球団と阪神甲子園球場によると、8月下旬をメドに順次、対象の学校へ配送する予定という。
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