kata日本高野連は11月29日、大阪市内で理事会を開き、来年の第92回選抜高校野球大会 (3月19日から13日間、甲子園) から 「期間中の1週間で1人500球以内」 という球数制限の導入を決めた。500球となる打者完了まで投球は可能となった。また降雨などによりノーゲーム、再試合となった場合の投球数もカウントされる。【2019.11.06】熱球通信持論 「指導者ライセンス制導入は必須」【2019.11.05】日本高野連が設けた 「投手の障害予防に関する有識者会議」(座長・中島隆信慶大教授) の第4回最終会合が11月5日、大阪市内で開かれ、今月20日に日本高野連・八田英二会長に渡す答申の骨子をまとめた。答申には春夏の甲子園大会と地方大会、さらに軟式の全国選手権、地方大会を対象に 「1週間で1投手500球以内」 の投球数制限導入を明記した。答申案の全文は以下の通り。1.競技団体としての責務 (1)日本高等学校野球連盟並びに都道府県高等学校野球連盟 (以下高野連) が主催する大会等において、投手の障害を予防するため3連戦を回避する日程を設定すること。ただし、雨天などによる日程変更の場合は3連戦となることはやむを得ない。(2) 高野連が主催する大会において、大会期間中の1週間で1人の投手が投球できる総数を500球以内とする。当初日程から雨天などにより試合数が増えた場合でも、1週間内の投球数500球を超えることはできない。この投球数制限は、令和2年度の第92回選抜大会を含む春季大会から3年間を試行期間とし、その間は罰則のないガイドラインとする。(3) 高野連は、選手、部員のスポーツ障害の有無に関する情報を指導者と選手、部員さらには保護者と共有するために健康調査票が活用されるよう、加盟校に指導されたい。2.加盟校が主体的に行うべきこと (1) 高校野球におけるスポーツ障害の多くは日常の練習過多が要因となっている。指導者は、大会、試合だけでなく、日常の練習内容が慢性的な疲労の蓄積とならないよう、週1日以上の完全休養日を導入するなど練習過多によって選手、部員にスポーツ障害が発生しない配慮をすること。(2) 選手、部員は、体調に不安を感じたり、痛みを伴う場合には、必ず指導者にその旨を伝えることができる環境づくりが大切で、指導者は選手、部員とのコミュニケーションの取り方を工夫すること。(3) 加盟校は、より積極的に複数投手の育成に留意すること。少人数のチームが一人の投手に頼る傾向があるが、練習試合など、様々な機会を使って複数投手の起用に取り組むこと。(4) 指導者は身体への負担が少ない正しい投球フォームの指導方法を研鑽すること。3.野球界全体で取り組むべき課題の検討 (1) 野球手帳の普及・促進。(2) 学童・中学野球における大会、試合数の精選とシーズンオフの導入。(3) 成長期のスポーツ障害早期発見のための検診システムの構築。(4) 野球関係団体による地域連絡協議会の結成。(5) 指導者のライセンス制の検討。