e53f75cf-s野村監督だけじゃない! 「選手再生」が上手かった指揮官といえば?〈dot.〉<略> 野村克也監督には及ばずとも、他にも “再生” が上手かった監督はいる。まず初めに名前が挙がるのが、落合博満氏だろう。独自の観点から野球を見て、選手を “オレ流” で評価。中日監督就任1年目の2004年には、巨人で現役を引退してコーチ就任が一度は決まりながらも現役続行を宣言した川相昌弘を獲得。「一芸に秀でている選手を起用する」 という中で控え要員ながら存在感を見せ、サヨナラ打を2本放つなどの活躍で同年のリーグ優勝の大きな戦力となった。それから3年後の2007年には、オリックスを自由契約となった中村紀洋を入団テストの末に育成枠で獲得。そして開幕直前に支配下登録させると、開幕戦から起用して後半戦にはクリーンナップを任せるなど重用。前年、打率.232、12本塁打、45打点だった中村はこの年、最終的にシーズン130試合に出場して打率.293、20本塁打、79打点の成績を残して、中日のリーグ2位からの日本一に貢献。自身は日本シリーズMVPを獲得して見せた。【2019.8.21】20年以上にわたり高校野球の育成と発展に貢献した指導者に対し、日本高校野球連盟などから贈られる 「育成功労賞」 の表彰式が8月15日、大阪市内のホテルで行われた。東北地区からは6人が選ばれ、秋田工と男鹿工で30年、監督を務めた加藤秀夫さん (64) が同地区代表で出席した。当初は甲子園で第1試合終了後に行われる予定が台風の影響で中止となり、「教え子たちもお祝いに来てくれる予定だったので、できれば甲子園でもらいたかった」。それでも 「自分は野球しかやってこなかった。こんな素晴らしい賞をもらって本当にうれしい。これからも秋田の野球に尽力したい」 と喜びを口にした。秋田工を卒業後、母校のコーチを務めていた79年、当時の県高野連理事長だった安藤晃部長 (故人) から監督を打診された。「1学年先輩で東芝府中にいた落合さん (博満、元中日監督) がいいですよ、って断ったんだけどね。 『 落合はもっと大きいところでやる男だ 』 と言われちゃってさ」。甲子園出場はかなわなかったが 「1回戦で負けても思い出は一緒。つらいと思ったことは1度もない。毎日グラウンドに行くのが楽しみで仕方がなかった」 と情熱の指導を続けてきた。12年夏を最後に退任したが、今でも多くの教え子が加藤さんを慕ってくる。東北地区からは青森・石岡和広さん (故人=元弘前監督)、岩手・高野尚介さん (73=元岩谷堂監督)、山形・坂本浩二さん (58=現谷地監督)、宮城・一條博之さん (63=元仙台商軟式部長)、福島・作山博邦さん (71=元富岡川内監督)も選ばれた。【野上伸悟】