ikka「6年間で選手を育てる」 という方針が実を結び、センバツ初出場を果たしたのが大分だ。中高一貫の私立校で、昨秋の公式戦のレギュラーのうち7人が付属の大分中出身だ。大分中は2006年に新設され、11年にスポーツコースを設けるのと同時に硬式野球部を創部し、強化することを打ち出した。大分OBでプロ野球・オリックスやヤクルトの投手だった岩崎久則さん (50) を監督に招いて、シニアリーグに加盟した。中高一体の強化に向け、高校の広瀬茂部長 (42) が中学のスポーツコースの責任者に就任。他部の生徒を含めて授業でメンタルの整え方などを教えた。日本高校野球連盟の規定で、中高一貫校では認められる中高共通のコーチも配置。広瀬部長は 「他校の選手が高校1年から学ぶことを中学から学べている」 と効果を指摘する。大分が初出場した14年夏の甲子園に、大分中硬式野球部1期生の1年生1人がベンチ入りし、その後は少しずつ大分の中心選手に大分中出身者が増えてきた。現在の2年生たちは大分中時代に全国大会に出場した選手が多く、実力があった。中学時代から一緒にプレーしている分、互いに気心が知れている。大分中出身の捕手の江川侑斗 (2年) は 「自分がサインを出さなくても、アイコンタクトでできる」 と利点を強調する。小学5年からバッテリーを組むエース右腕の長尾凌我 (同) やレギュラー内野手4人とは同じ学年で同じ中学。バントシフトなどの複雑なサインプレーも、あうんの呼吸で対応できる。甲子園に初出場した時の監督でもある佐野徹教頭 (59) は 「(強化の) いい循環ができている」 と自信を持つ。14、16年の夏の甲子園はいずれも初戦敗退だったが、悲願の初勝利をつかむ準備は整いつつある。【生野貴紀】 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190220-00000001-senbatsuc-base