1sibou<新聞報道> 亡き友を甲子園に連れていきたい。練習をする2年生部員を集めた横手文彦監督は九州地区推薦校選出を報告した。「地に足をつけてやっていきたい。今の人数は44人ですが “45人” で戦っていきたい」 と話した。11月の練習試合中、秋の大会でベンチ入りしていた2年生外野手が頭部に死球を受けて亡くなった。横手監督は 「(推薦辞退の)迷いもした」 という。ただ亡くなった部員の家族から 「21世紀枠の辞退や今後の活動停止はやめてください。今までどおり、しっかり前を見てください」 と言葉を掛けられたという。事故後、テスト休みを経て先月30日から練習を再開。精神的に不安定な部員もおり、横手監督は部員同士で1週間で4回ものミーティングをさせた。テーマは 「選ばれる可能性がある中で、21世紀枠に選ばれる覚悟はあるか」。そこで、亡くなった部員のため、家族のためにも今まで以上に頑張って野球に取り組むことを再確認。現在は部員の精神面も考えながら、練習の強度を抑えつつ汗を流す。21世紀枠に選出されれば、85年夏以来の甲子園だ。横手監督は 「写真やユニホームを一緒にベンチに入れて戦いたい」 と話す。亡くなった部員の家族の願いでもあるという。【2018.11.19】11月18日午後1時40分頃、熊本県立熊本西高校で、硬式野球部の練習試合中、打席に立った同高2年、篠田大志さん (16) が頭部付近に死球を受けた。篠田さんは意識不明で病院に搬送されたが、19日午前9時半頃に死亡が確認された。県警熊本南署の発表などによると、死因はボールが当たったことによる外傷性くも膜下出血。試合相手は県内の高校だった。篠田さんはヘルメットをかぶっていたが、球は左側頭部付近に当たったという。熊本西高は今秋の九州大会でベスト8入りし、県高野連が来春の選抜高校野球大会の「1世紀枠への推薦を決めている。