後藤光尊楽天球団スクール部ベースボールチーム楽天イーグルスアカデミーコーチ(40)退団、オリックス2軍打撃コーチ就任へ。【2018.1.09】<朝日新聞バーチャル高校野球> ― 秋田高での思い出を。「投手だったのですが、ずっと陸上競技場にいた記憶があります。ただ走るのはつまらないので、陸上部と一緒に走っていました。グラウンドにいたのは打撃練習の時だけです」 ― なぜ秋田高に? 「小中学生の頃、ラグビーをやっていたんです。中学は野球との掛け持ちでした。中3の夏、野球は県大会ですぐ負けたけど、冬のラグビーは優勝し、東日本大会に進みました。ラグビー強豪校の秋田工からも誘われました」「進学先は野球なら甲子園常連の秋田、ラグビーなら秋田工と決めたけれど、進路希望を出す日まで悩みました。『どうしたらいいのかわからない』 と、自分の部屋で泣きました」 ―決め手は。「プロがあるかないか、です。当時はまだラグビーにプロはなかったので」 ―3年生の春に選抜大会に出場し、初戦で滝川二(兵庫)に敗れました。「いい思い出がないですね。内角を全く使わず、外角にばかり投げてしまった。思いっきり雰囲気にのまれたんです。外野手もそうだったみたいで、普段よりずっと手前で守っているから、打球がみんな頭を越えていくんですよ。甲子園のようなでっかい球場に慣れていないから、自分の立っている場所がわからなかったんだと思います」 ―プロとして15年間過ごし、昨年からベースボールアカデミーのジュニアコーチをしています。「やりがいは、できなかった子ができるようになる姿を見られること。ヒットを打つために必要なものは人によって異なります。それぞれに合った特徴を見つけながら教えていくところに面白みがある」「でも僕は、答えは言わない。たとえ相手が気づかなくても。答えをもらった側は、いつでももらえると思って努力しなくなる。なぜ打てるのか、本人が理解しないと成長は止まると思うからです」 ―指導者の道は視野にありますか。「ぼやっとはあります。プロ野球の指導者もめざしたいですね」 ―100回を迎える夏の高校野球に向け、球児たちにメッセージを。「どれだけ『今』 を大事にできるかということ。『今』はもう帰ってこない。今日は課題が達成できなくても、次の日も続けてほしい。積み重ねた小さなことが、最後にいい結果をもたらしてくれる可能性もありますから」 (聞き手・山田佳毅)
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