miuramiurasinpan国際審判員の派遣が予定されている2016年開催国際大会 、「WBSC U-15野球ワールドカップ」 、「WBSC女子野球ワールドカップ」、「WBSC U-21野球ワールドカップ」、「BFA Uー12アジア選手権 」、「BFA Uー18アジア選手権」 、「日米大学野球選手権」。http://mainichi.jp/articles/20160329/ddl/k05/070/034000c 全国で21人しかいない、アマチュア野球の 「国際審判員」 だ。週末になるとマスクをかぶり、県内外で高校野球や社会人野球、学童野球の審判を務める。「手に汗を握る、緊迫したプレーを最も近くで目の当たりにして裁く。その充実感がたまらない」 と審判の醍醐味を語る。国際審判員は、全日本野球協会 (BFJ) が2015年4月に導入した資格制度の一つ。最難関のS級ライセンスだ。東北軟式野球連盟の推薦で秋田からただ1人、12月にあった最初の試験に臨んだ。「不合格になれば秋田のレベルが低いと思われてしまう」。30人が受験し合格は21人。このうち東北の審判は2人だった。 プレーヤーとしては 「誇れるものはなかった」。秋田東中の軟式野球部で汗を流したが、秋田工高では野球をしなかった。競争が激しくレギュラーになれないと思った。社会人になってからは、同僚と草野球を楽しむ程度だった。審判の世界に足を踏み入れたのは15年前。県野球協会の審判部にいる幼なじみに誘われ、何気なく始めた。学童野球や中学野球の審判をすると、あやふやなジャッジには容赦なく怒声が飛んだ。でも、うまく裁けると、選手がのびのびとプレーしているように思えた。全く知らなかった野球の魅力に、どんどんのめり込んでいった。 年60試合以上、審判をこなす。平日は自宅に帰ると、廊下にある鏡の前へ。球審として投球を判定する際の腕振りを30回繰り返す。気を付けるのは、腕の角度と足幅を一定に保つこと。ちょっとした身のこなしが、判定の説得力につながると思うからだ。 「熱戦を繰り広げる選手たちに敬意を払っている。だからこそ、彼らに信頼される審判員でありたいんです」  国際大会の経験はまだない。今は英語やスペイン語を猛勉強し、準備をしている。早ければ今夏、福島県いわき市である15歳以下の世界大会がデビュー戦となる。「50歳以下」 とされる国際審判員。47歳で迎える2020年東京五輪で野球が実施されれば、ぜひ参加したいと思っている。 「審判として野球を盛り上げながら、審判員のすそ野を広げていきたい。自分がその起爆剤になる」。マスクを脱いだ穏やかなまなざしに、力がこもった【山本康介】 。※秋田県野球協会審判部秋田支部所属。2001年5月に初めて審判資格を取得。現在中3と小4の息子も野球に打ち込む。趣味は長距離走、年2回はフルマラソンに挑む。秋田市出身、42歳。