秋田県教育委員会高校野球強化プロジェクト委員会(委員長=伊藤護朗秋田県野球協会長)アドバイザ-大藤敏行氏(52、中京大中京前監督、現顧問) が大曲工で指導、秋田南他でも指導予定。<2015年2月24日、スポーツ報知> 大曲工(秋田)に名将の魂が注入された。第87回センバツ高校野球(3月21日から甲子園)に初出場するチームは23日、茨城合宿最終日の練習を日立市民球場で行った。21日の初日から練習をサポートするのは、堂林翔太(現広島)を擁して09年夏の甲子園を制した中京大中京(愛知)の前監督、大藤敏行氏(52)だ。 現在は同校の顧問を務めているが、
秋田県の高校野球強化プロジェクトのアドバイザーでもある。「基本的な力はいいものを持っている。1つ目(の試合)をうまく持っていければ、ベスト8を狙える」 と大曲工ナインの実力を高く評価した。午前中に行われたシートノックでは、内外野の位置取りや、送球の判断などを細かく指導。屋外での練習は今合宿が今年初めてとあって、最初はプレーもぎこちなかったが 「指示を受け入れる気持ちが高い、真面目な子ばかり」 大藤氏の指導で、みるみるナインの動きは滑らかになった。グラウンド外でも 「いかに自分たちのペースでできるか。何もできず終わるのは悔いが残るぞ」 などと約40分、選手宿舎で“甲子園の心得”を説き、計9度の出場(夏5回、春4回)を誇る豊富な経験を伝えた。エースで4番の武田龍成(2年)は 「甲子園では“思いの強さ”が大事と教わった。どんな相手にもビビらず投げたい」 と闘争心をあらわにし、阿部大樹監督(44)も 「個ではなくチームとしてどう戦うかなど話してくれた。実りのある3日間でした」 と感銘を受けていた。本番まで約1か月、名将の言葉を胸に練習を重ねる。(鈴木文人)