YhEY4EUL<新聞報道> 「甲子園出場は信じていたけどやっぱりうれしいね」。セブンイレブン本荘石脇店オーナー 渡辺恒明さん (49) は顔をくしゃくしゃにして喜んだ。 登下校などの時間帯は自転車に乗った由利工生が大きな声であいさつしてくれる。特に試合当日、部員が球場に向かう際は何台も自転車が連なり全員があいさつするため、「山びこみたいに聞こえるんだ」 と目を細める。 野球部との縁は深い。それは 「審判員」 というもう一つの顔を持つからだ。中学と高校の試合を練習試合を含め年間60~70試合ジャッジしている。現在の野球部員たちが中学生のときから試合を見守ってきた。「みんな自分の息子みたいだよ」 自身も選手経験があり、長男の鐘太さん (27) は明桜で甲子園を目指していた。 2008年夏、明桜は初戦から3戦連続でコールド勝ち。「甲子園に応援に行く旅費を貯金していた」。だが準決勝で地元の本荘に3-4でまさかの敗退。不完全燃焼の気持ちが残り、「まだ野球に関わりたい」 と一念発起。審判員のライセンスを取得した。 「二足のわらじ」は多忙を極める。車にマスクなどの審判用具を積み込み 「今日は由利工で紅白戦がある」 と耳にすると、店を従業員に任せて球審を買って出る。従業員からは 「また行くんですか」 と言われることもしばしば。それでも 「選手の成長を間近で見られる大事な機会だから」 とグラウンドへ急ぐ。 また「地元の応援団」の顔も持つ。昨秋は中央地区大会、県大会、東北大会まですべての試合に足を運んだ。東北大会ではゼリー飲料を人数分差し入れて激励。●平成24年秋田県野球協会公認野球審判員第1種合格者。 阿部辰也、貝森昭人、小林稔、越後谷伸一、田中正清、加賀孝樹、佐藤弘幸、市川進、小玉勇樹、北嶋由宏、山田正二、鷲谷一彦、柴田昭彦、三浦斉、渡辺恒明、櫻庭嘉和、佐藤利和、小野正志、大友成明、今野進、堀井淳一、原敬浩、後藤伸、遠藤弘之、乙幡充、藤原稔、畠山孝盛、佐藤秀記、渡辺聖登、鈴木賢一、藤田学、高見和己、高橋太、佐々木敦、田口潤、高橋専永、井川洋、阿部仁、大日向一広、藤谷穣。