<選手宣誓全文> 85回を数えるこの選抜大会は全国の多くの人たちに夢や感動を、時にはあすへ生きる力を与えてくれました。私たち36校の球児たちは、今こうして憧れの甲子園の舞台に立てることを、支えてくれた全ての人たちに感謝し、先人たちが積み上げてきた85回の歴史に新たな1ページを加えます。そして、たくさんの人たちの絆に支えられつかんだこの甲子園の舞台で、最後まで決して諦めず、全力でプレーすることにより、東北をはじめ全国の困難と試練に立ち向かっている人たちに大きな勇気と希望の花を咲かせることをここに誓います。
【2012.3.22】2012(平成24年) 第84回選抜高校野球大会開会式選手宣誓、石巻工阿部翔人主将。宣誓。東日本大震災から一年、日本は復興の真っ最中です。被災をされた方々の中には、苦しくて心の整理がつかず、今も、当時のことや、亡くなられた方を忘れられず、悲しみに暮れている方がたくさんいます。人は誰でも答えのない悲しみを受け入れることは苦しくてつらいことです。しかし、日本が一つになり、その苦難を乗り越えることができれば、その先に必ず大きな幸せが待っていると信じています。だからこそ、日本中に届けましょう。感動、勇気、そして笑顔を。見せましょう、日本の底力、絆を。我々、高校球児ができること、それは、全力で戦い抜き、最後まで諦めないことです。今、野球ができることに感謝し、全身全霊で正々堂々とプレーすることを誓います。平成24年3月21日、選手代表、宮城県石巻工業高等学校野球部主将、阿部翔人。